島ダイズの種まきに最適な時期は新暦の2月(24節気でいうと雨水)
にあたります。
このときに播いたものが一番収量がいいです。
ですが、その他の時期に播くこともできます。
たとえば、この9~10月(初頭まで)頃も播種が可能です。
2月まきほどは採れませんが、種の更新と考えればいいのではないで
しょうか。
(もちろん、台風に合う可能性もありますので、そのリスクは考えて
播いてください。)
で、我々NPOも今年も9月播きにチャレンジしております。
実は、我々が今年の2~4月に播いた種のうち、後半に播種したものは
「不稔」という現象がおき、全く収穫できなかったのです。
不稔とはサヤはついても実が入らない現象のことです。
↑ 不稔の大豆。一見サヤがついているので、問題は無いように見える。
↑ うん?サヤが妙にうすっぺらいぞ。
↑ ごらんのとおり。サヤの中は豆がはいってない。
サヤはついているから順調だと思って放置しておくと、
収穫の時期が来ても一向に茶色く枯れる気配がない。
変だなと思ってサヤを割ってみると
全く実がはいっていない。
原因としては花が付いている時期に台風に合い、花粉がとば
されてしまって受粉がうまくいかなかったことなどが考えら
れますが、それだけでもないような気もしております。
ですが、今回の教訓でわかったことは、2月でも早いうちに
(できたら前半で)種は播いた方が収穫できる可能性が高まる
ということです。
で、話を種まきに戻すと、今年前半にそういう事があったので、
すこしでも種を増やしたいと思い、この時期(9月)にふたたび
まくことにしたわけです。
9月1日、5日、12日と播種し、現在(9月22日)すでに発芽・
生育しておりますが、発芽率が悪いです。
↑ 9月12日の状況。これは順調に発芽しているもの。
↑ 発芽してはいるが、豆葉に穴があいている(虫食い?)。
それは、灌水を自然降雨にまかせたからです。
まとまった雨が2,3日おきにふれば自然まかせでもいいのですが、
例えば種をまいてしばらく雨が降らないと、9月はまだ日中はとても
熱いので、地表面近くの温度も相当高くなります。
そうすると、土の中に置かれた種は、自分の持っている蓄えを
どんどん消費してしまい、発芽する力がどんどん弱まっていくこと
になります。種のもつ蓄えが消耗してしまったあとでは、どんなに
水をかけても、もう発芽することはありません。
種を冷蔵庫に保管するのは、温度を低くすることで、種が自分で自分の
蓄えを消費するのをできるだけ防ぐためです。
また、長らく種のまま土中に置いておくと、虫に食われたりもあります。
ですので、灌水施設がある場合は、播種後はできるだけすみやかに
灌水をして、種を目覚めさせましょう。